2015年12月16日

契約違反

「センセッ☆どうでした?あのガキンチョ。(^皿^)v」
「ええ、やはりキーツが鍵だったみたいですが…、
 多分…あの様子では深くは関わっていないようですね…。」
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「そうか〜…。」考え込むサジタ。
「しかし、アテライの方向に間違いは無いハズです。」
「?…これまたどうして?」
「キーツが出て行った後、かすかに感じたんです。
 …アンディの想いを…」

「じゃ、やっぱアテライでって事ですか…」
「100%イエスとは言えませんが、可能性は高いです。」

「ワシとサクラの姉ちゃんはどうします?」
「そうですね、アンディの居場所が特定出来ても、
 企んでいる者達が掴めなければ、コチラも動けません。」
「ソイツ等の事を調べればええんですな?」
「そうです。私は一度デルフュに戻ってアンディのニンフに力を送ります。」
「…ッ!?また!…センセー、そんな事したら!」
「分かっています…でもアンディと連絡を取れる可能性はソコしか無いんです。」

「…ふぅ〜……センセーは自分の体を張りすぎじゃー。
 他人のニンフに力を送る言うんは契約違反で、ニンフの怒りに触れるかも
 しれん危険な事っちゅー事は承知でしょ〜?」
「それでも…、それが最良だと思ってしまう私は不器用なんでしょうね(^^)」
クスリと笑うタロにサジタの力が抜ける。

「センセーの良いトコも悪いトコもソコですな。」
posted by taroc at 18:14| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月18日

出発

「あ、キーツ!長かったじゃない!そんなに難しかったの〜?」
チリが駆け寄る。

「…チリ…。。
 おう!そうなんだよ!オレのガンは特注も特注だからな!
 ちょっとやそっとじゃビクともしねーの!
 だからタロさんくらいじゃなきゃ術をかけれねーってんだよ!」

「なんじゃと〜!ワシだってセンセーからお墨付きを貰っとるんじゃぞー!」
憤慨するサジタ。キーツはサジタにだけ分かる様に頭を下げる。
それを見たサジタは了解の合図でニヤリと笑い返した。

全員巨大イタチに乗り込んだ所でサジタが声をかける。
「準備は整ったなー!…おんじゃ、いってらっせー!」そう言って肉の塊を遠くに放り投げる。
途端にモリ号が発車する。「ふぎゃーー!!!」キーツとレオの悲鳴が聞こえる中、コウもウズウズしている様子。
「コウちゃん、目指すはアテライ。OK?」コクリとうなずくとモリ号を追いかける様にスゴイ勢いで走り出すコウ。
「きゃー!!何でー!?」アルテとチリが叫ぶ。

「コウちゃんは肉の塊見ると豹変するからのー!覚えとくんじゃー!」
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「さっ!先に言ってよぉぉぉーー!!!」アルテの絶叫が遠ざかっていった…

「…ふー…ウルサイ奴等じゃ…」一息ついて家に戻るサジタであった…
posted by taroc at 16:36| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月12日

胸に秘めた想い

やれやれといった表情でガンに術を施すタロ。
「ウソ偽りは通用しないと言いましたよね?
 貴方の不安が何処から来るものなのか、おおかた予想はついています。」

「え!?」そこまで分かってしまうのかと驚くキーツ。
「でも、それでも私は貴方の事を信じています。
 だからアンディの事を任せようと決めました。
 貴方を疑ったりした時も、本当の気持ちを確かめる為にやったのです。
 あの時の貴方の言葉は本物でしたから…。」


「……あ…あの…。。ごめんなさい…」
「いえ、謝る必要はありません。ですが、一緒に旅をする者達に……
 いつかは自分から話せる日が来るといいですね。」
そう明るく言い、ガンをキーツに手渡す。

「……。。。
 今すぐは無理だけど…でも必ず!……皆には…自分から言います……。」

「ええ、そんな泣きそうな顔をしなくても、
 私は信じていると言っているではないですか。」クスクス笑うタロ。
「なっ…泣いてないっすよ!」キーツは子供のように怒る。
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「………故意であったにしろ…オレ…、タロさんに会えて良かった…」
タロを真正面から見れず、背を向けて言う。
「…そう言って貰えて光栄ですよ、キーツ。」

キーツは軽く一礼をし、外に飛び出した……。
posted by taroc at 23:05| Comment(0) | TAROTSTORY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする